- 毛利 陽介
資格 : はり師 / きゅう師 / あん摩マッサージ指圧師 -
- 中和医療専門学校卒。
- 大阪や名古屋の治療院や勉強会で技術(診察・治療)・知識(東洋医学・現代医学)を学ぶ。
- 分子栄養学や認知行動療法を独学。
- 名古屋市中区の少年サッカーチームでコーチとして活動し、スポーツメディカルにも関わる。
- 母校の南山大学で栄養講座を行う。
小学生でサッカーを始め、現在も続けています。趣味は、サッカーをはじめ、スポーツ、運動、読書、勉強。また、休日は山・森・川などに出掛け、自然にふれあうことで、日頃のストレスから開放され、リラックスしています。
2020/8/24 (月)
演繹と帰納
前提(根拠)から結論を導くことを論証と言います。
その中でも前提が正しければ必ず結論も正しくなる論証を「演繹」と言います。
例えば、「ある検査で陽性だった場合、あるウイルスに感染している可能性が100%である」という前提があった時、「Aさんがその検査を受けて陽性だった場合、Aさんはそのウイルスに確実に感染している」という結論が導き出せます。
但し、前提が正しくなければ、結論も誤りになります。
これが演繹です。
一方で、前提が正しいとしても、結論が正しいとは限らない論証を「帰納」と言います。
帰納はさらに4タイプに分類されます。
一つ目は枚挙型です。
例えば、「ある検査で陽性だったBさんとCさんとDさんは3人とも、あるウイルスに感染していた」、「だから、その検査で陽性だった人は全員、そのウイルスに感染しているだろう」という論証です。
二つ目は投射です。
例えば、「ある検査で陽性だったBさんとCさんとDさんは3人とも、あるウイルスに感染していた」、「だから、その検査で陽性だったAさんも、そのウイルスに感染しているだろう」という論証です。
三つ目はアナロジーです。
例えば、「新しく発見されたウイルスは今までに発見されたウイルスと同じ様な形状をしている」、「だから、人間に感染して増殖するメカニズムも今までのウイルスと同じだろう」という論証です。
これらの論証は演繹と違い、前提が正しいとしても、結論も正しいとは限りません。
前提から飛躍して結論を導き出しているのが、これらの論証です。
4つ目は仮説形成です。
例えば、「ウイルスに感染したAさんと食事をしたBさんとCさんの内、マスクをしていなかったBさんは感染したが、マスクをしていたCさんは感染しなかった」という前提から、「マスクをしているとウイルスに感染しにくいのではないか」という仮説を立てるのがこの論証です。
この仮説は実験・観察・調査などを行うことによって立証する必要があります。
仮説が立証されなかった場合、新たな仮説を立てます。
「Cさんは普段から食事に気をつかって節制していた」「Bさんは慢性的に睡眠不足だった」「Bさんは日常生活で大きなストレスを抱えていた」などの仮説を立て、検証し直します。
あるいは「Aさんから感染した」という前提を考え直す必要があるかもしれません。
これらの論証を私たちは日常生活でも使い分けていると思いますが、科学的研究でもこれらの論証が用いられています。
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